ピラティスのバイシクルのやり方
バイシクル(Bicycle)は、仰向けで自転車をこぐように脚を回すエクササイズです。シザーズの発展形にあたり、脚の動きが上下の入れ替えから「円を描く」動きに変わります。
動きが大きくなるぶん、**骨盤が揺れやすくなります。**この種目で見られているのは、脚がどれだけ大きく回れるかではなく、脚が回っている間ずっと骨盤が止まっていられるかです。
シザーズとの違い
| シザーズ | バイシクル | |
|---|---|---|
| 脚の動き | 上下に入れ替える | 円を描いて回す |
| 骨盤への負荷 | 直線的で読みやすい | 回旋方向にも揺れやすい |
| 難易度 | 中級 | 中級(シザーズの次) |
| つまずく点 | 下ろす脚が低すぎる | 円が大きすぎる |
シザーズで腰が浮かなくなってから進んでください。順番を飛ばすと、腰を反らせる練習になります。
効果
| 効果 | 内容 |
|---|---|
| 腹部の持久力 | 回している間ずっと働き続ける |
| 骨盤の安定 | 円運動に対しても揺れない |
| 股関節の可動域 | 曲げ伸ばしを連続して行う |
| 左右差の自覚 | 回しにくい側がはっきりわかる |
やり方【5ステップ】
ステップ1:開始姿勢を整える
仰向けで両膝をテーブルトップ姿勢にし、骨盤はニュートラル。腰は反らせず、背中をマットに預けます。
ステップ2:上体を起こす
息を吐きながら、頭と肩甲骨の下までを床から離します。首だけを起こさず、肩甲骨ごと巻き上げます。
ステップ3:片脚を伸ばして円を描き始める
右脚を天井方向へ伸ばし、左脚は斜め前へ。左脚の膝を曲げながら胸のほうへ引き寄せ、右脚と入れ替えます。
このとき、脚が「下→手前→上」と円を描きます。
ステップ4:連続して回す
息のリズムを一定に保ちながら、自転車をこぐように連続して回します。腰がマットから浮かないことが唯一の条件です。
浮くなら、円を小さくし、脚を下ろす位置を高くします。
ステップ5:逆回しも行う
前回しを5〜8往復したら、同じ回数だけ逆回しを行います。逆回しは難しく感じる人が多いので、前回しが安定してから加えてください。
簡易版
首が疲れる場合
頭をマットにつけたまま、脚の動きだけを行います。
腰が浮く場合
**円を小さくします。**膝を胸に引き寄せる距離を短くし、伸ばす脚も高い位置で止めます。
脚が伸びない場合
伸ばす脚の膝を軽く曲げたまま回して構いません。伸ばすことは目的ではありません。
よくある間違いと対処法
円が大きすぎる
もっとも多い崩れです。**大きく回せる=上手い、ではありません。**骨盤が揺れた時点で腹部から負荷が抜けています。円を小さくしてください。
速く回す
速度を上げると反動で回ることになり、腹部の仕事が飛びます。回している途中で一度止められる速さが適正です。
骨盤が左右に転がる
片脚ずつ動かすため、骨盤が回旋方向にも揺れます。左右の腰骨の高さを一定に保ってください。
肩がすくむ
上体を起こしたまま続けると肩が上がりやすくなります。肩を耳から遠ざけたまま保ちます。
目安の回数
| レベル | 回数 | 意識すること |
|---|---|---|
| 初めて | 頭をつけたまま前回し5往復 | 円を小さく |
| 慣れてきた | 上体を起こして前後各5往復 | 腰を浮かせない |
| 継続時 | 前後各8往復 | 速度を一定に |
順序
- シングルレッグストレッチ(膝を曲げて片脚ずつ)
- シザーズ(脚を伸ばして入れ替える)
- バイシクル(円を描いて回す)
**脚の軌道が複雑になるほど、骨盤は揺れやすくなります。**順に進めてください。
まとめ
バイシクルは、大きく回す種目ではなく、回っている間ずっと骨盤を止める種目です。うまくいかないときに変えるのは回数ではなく、円の大きさだけです。
腰が浮くなら円を小さく、首が疲れるなら頭をつける。この2つの調整で、ほとんどの問題は解決します。