ピラティスのコークスクリューのやり方
コークスクリュー(Corkscrew)は、仰向けで両脚をそろえたまま円を描くエクササイズです。名前のとおり、脚がコルク抜きのように螺旋を描きます。オリジナル34本のひとつで、シングルレッグサークルの両脚版にあたります。
片脚が両脚になるだけで、骨盤を止める負荷は大きく上がります。この種目で見られているのは、円の大きさではなく、円を描いている間ずっと骨盤が転がらないことです。
円の大きさが難易度を決める
大きい円が上級ではない。骨盤が左右に転がった時点で、腹部から負荷が抜けている。
この種目の難しさは、たった1つの要素で決まります。どれだけ大きな円を描くかです。
| 円の大きさ | 難易度 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 小さい(脚は天井寄り) | やさしい | 腰が浮きやすい人・初めて |
| 中くらい | 標準 | 腰を保てるようになった人 |
| 大きい(床に近づく) | 難しい | 骨盤がまったく揺れない人のみ |
**大きく回せることは上達の指標ではありません。**骨盤が左右に転がった時点で、腹部から負荷が抜け、腰を反らせる運動に変わります。
3つの段階
コークスクリューには段階があり、上に行くほど首への負担が増えます。
| 段階 | 骨盤 | 難易度 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | マットにつけたまま | 中級 | ここから始める |
| 第2段階 | 少し浮かせて回す | 上級 | 腰が浮かない範囲で |
| 第3段階 | 持ち上げて円を描く | 上級 | 首に体重が乗るなら行わない |
効果
| 効果 | 内容 |
|---|---|
| 腹斜筋の働き | 骨盤が転がるのを止める |
| 腹部の持久力 | 円を描いている間ずっと働き続ける |
| 背骨の分節 | 段階が上がると1つずつ動かす要素が入る |
| 左右差の自覚 | 回しにくい方向がはっきりわかる |
やり方【5ステップ】
ステップ1:開始姿勢を整える
仰向けで両脚をそろえて天井方向へ伸ばします。腕は体の横、手のひらは下。背中はマットに預け、肩を耳から遠ざけておきます。
膝は軽く曲げたままで構いません。
ステップ2:円のスタート位置を決める
脚を天井方向に立てた状態から、**まず小さな円で試します。**この時点で腰が浮くなら、脚をもっと高い位置に戻してください。
ステップ3:右回りに1周する
息を吐きながら、両脚をそろえたまま右へ、下へ、左へ、上へと円を描きます。
左右の腰骨の高さが変わらないことが唯一の条件です。転がるなら、円を小さくします。
ステップ4:左回りに1周する
同じ大きさで反対回りを1周します。左右で円の大きさが変わらないようにします。回しにくい側に合わせるのが原則です。
ステップ5:回数を重ねる
左右交互に各3周を目安にします。回数を増やすより、同じ大きさの円を保てているかを優先してください。
簡易版
腰が浮く場合
**円を小さくします。**それでも浮くなら、脚を天井近くまで戻し、ほとんど動かさない大きさから始めます。
両脚が重い場合
膝を曲げたまま回して構いません。伸ばすことは目的ではありません。
そもそも骨盤が揺れる場合
**シングルレッグサークル**に戻ってください。片脚で骨盤を止められるようになってから両脚に進みます。
よくある間違いと対処法
円が大きすぎる
もっとも多い崩れです。腰骨の高さが変わらない範囲まで小さくしてください。
左右で円の大きさが違う
回しやすい側だけ大きくなります。回しにくい側に合わせるのが原則です。左右差を埋めるための種目なので、大きいほうに合わせると差が広がります。
反動で回す
勢いで回すと腹斜筋の仕事が飛びます。途中で止められる速さにしてください。
首に体重が乗る
第2・第3段階で起きます。その時点で第1段階へ戻します。
目安の回数
| レベル | 回数 | 意識すること |
|---|---|---|
| 初めて | 第1段階で左右各3周(小さい円) | 骨盤を転がさない |
| 慣れてきた | 第1段階で左右各3周(中くらい) | 左右同じ大きさ |
| 継続時 | 第2段階で左右各3周 | 首に乗せない |
順序
- シングルレッグサークル(片脚で回す)
- ロールオーバー(背骨を1つずつ動かす)
- コークスクリュー(両脚で回す)
まとめ
コークスクリューは、大きく回す種目ではなく、回っている間ずっと骨盤を止める種目です。うまくいかないときに変えるのは回数ではなく、円の大きさだけです。
腰が浮くなら小さく、首に乗るなら段階を下げる。この2つの判断ができれば、上級種目でも安全に練習できます。